事業承継とは、経営者が自身の会社、もしくは事業を後継者に引き継ぐことを指します。主に3種類に分けられます。
親族内承継
親族内承継とは、経営者の子どもや親族へ承継することです。近年、一番多く用いられている承継の方法です。この場合には、株式や事業用資産を贈与したり相続させたりします。
メリット
- 従業員や取引先等の関係者から理解が得られやすい。
- 経営理念や経営ノウハウを早い段階から計画的に教育できる。
デメリット
- 事業承継を親族内でおこなう場合、親族内での相続争いがおこりやすいケースがある。
従業員承継(親族外承継)
従業員承継とは、親族以外の役員や従業員へ承継することです。この場合には、後継者から現在の経営者へ事業や株式を買い取らせるのが通常です。
メリット
- 経営の一体性を保ちやすい。
- 経営者が自分の目でその能力を見極めて承継できる。
デメリット
- 会社の状況次第で、後継者側から承継を拒否されてしまうこともある。
M&A(第三者承継)
M&Aの場合、株式譲渡や事業譲渡などの方法で会社を別会社へ売却します。
メリット
- 経営者の手元に売却益が残る。
- 従業員の雇用が確保される。
デメリット
- 経営の一体性を保ちにくく、従業員や取引先が離れていく可能性がある。
後継者が安心して事業を引き継ぐためには、5~10年の準備期間が必要です。早めに取り組んでいただくことが事業承継の成功に繋がります。